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DEMON STONE PDF プリント メール
作者 竜胆   
2006/11/25 土曜日 17:11:01 JST
DEMON STONE デーモンストーン D& Dの世界をベースにしたアクションアドベンチャー『DEMON STONE デーモンストーン』。デーモンストーンに邪悪を封じる旅に出ることになった3人の登場人物を、瞬時に切り替えながら進んでゆく。ひっそりと発売された感の あるこのゲームですが、プレイ時間7時間ほどでのインプレッションになります。
*3人のキャラを切り替えて進む*
ステージ1でパーティが結成され、以後各キャラクターを切り替えて冒険を進めてゆきます。使えるキャラクターはファイター"ラネク"、ソーサラー"イリ ウス"、ローグ"ザイ"の3人。キャラクター切り替えはコントローラーの方向キーに割り振られており、上でラネク、右でザイなど瞬時に切り替えることが可 能です。プレイヤーが動かしていないキャラは消えるわけではなく、NPCとして常時画面上で一緒に戦ってくれます。各キャラクターは個性付けされていて、 例えば遠距離の敵を攻撃するならソーサラーの魔法で、あるいは物陰に隠れて一撃必殺を狙うならローグでといった具合に、その場に合ったキャラに変更するこ とで有利に進めることが可能になります。切り替えが現在進行中の画面上で瞬時に行われ、また各キャラの操作方法が統一されていることもあって、3人使わな ければいけないという面倒臭さはほとんど感じません。むしろ1人のキャラの能力を、十字キーで切り替えているような感覚に近いものがあります。

*操作方法はそれなりに解説が入る*
全ての項目を実際に画面で表示させて教えてくれるほど親切ではありませんが、ゲーム開始から数ステージの間はどのボタンを押せばどういった操作が出来る のか画面上部に適時表示が出ますし、ステージ開始時にもコントローラー操作の説明が(説明書と同じものですが)入ります。あまり難しい操作を要求される ゲームではありませんので、必要充分な情報量かなと思えます。基本的なボタン操作は○が攻撃、×が補助攻撃、△が必殺技(メーターが溜まったときに使用可 能)□が防御で、○ボタン3回で連続攻撃が繰出せます。それ以外にはL1ボタンを押しながら攻撃することで遠距離攻撃、R1ボタンでとどめの一撃、R2ボ タンで特殊アクション、R3ボタンでパーティ全員での必殺技(全キャラのメーターが溜まったとき)となっています。ジャンプはローグのザイのみR2ボタン で可能ですが、他2キャラは行えません。またソーサラーのイリウスだけ遠距離攻撃が魔法なので、弾切れを気にせずに撃つことが可能です(MPに相当するも のがないため)。

*シビアな操作は要求されない*
ゲームのメインは剣や魔法による力押しの乱打戦なので、それほど緻密な操作が要求されるわけではありません。難易度もイージーからハードまで3段階選べ るようになっているので、アクション下手な人でも(多少詰まるところはあったとしても)全然進めないということはなさそうです。敵の当たり判定も多少アバ ウトなところはありつつも、そのアバウトさゆえに意外と当たってくれます。ジャンプもザイしかできないため、狭い足場を飛び移ったりする場面も全くありま せん。
攻撃自体はレベルアップ時に技を覚えてゆくことで様々なコンボを出せるようになるのですが、敵がワラワラと登場する系のゲームにしては、爽快感を感じる エフェクトに多少乏しいかなという印象も受けてしまいます(最近そういったゲームが多数出ているから余計に、というのはあると思いますが)。

*とにかくステージの臨場感が凄い*
ゲームを開始すると、各ステージ10秒前後の読み込み時間のあとにキャラ同士の会話などイベントシーンが始まります。そのまま読み込み時間なしでゲーム が開始されるのですが、初っ端ステージ1の戦場から凄い臨場感です。主人公はおそらくモンスター同士の戦場に紛れ込んでしまったのだと思うのですが、プレ イヤーキャラが戦っている場所だけでも20体近くのモンスターが蠢いているのに、その背後では2つの陣営に分かれた無数のモンスター同士の戦闘が同時進行 しており、それらが平面ではなく奥行きを持ったものとして描かれています。また向こう側のカタパルトから撃たれた砲火や火矢がしっかりと画面こちら側のプ レイヤーサイドまで届き(それによってプレイヤーやプレイヤーと対峙しているモンスターもダメージを受ける)、逆にこちら側に用意されたカタパルトから発 射すればしっかりと向こう側でモンスターが数十体吹き飛ぶ描写が入ります。空には大型のドラゴンが旋回し、こちらもただ飛んでいるだけでなく要所要所で飛 んで来ては炎を吐いて建造物を焼き払っていったりします。

*雰囲気を出すだけの道具に終わっていない*
画面は横スクロールから始まりますが、これは固定ではなく場所によってカメラアングルが切り替わり、その場面ごとに一定方向(画面奥など)に進んで行き ます。カメラは多少寄り過ぎて全体的な状況が把握しづらいこともありますが、引きすぎると迫力が薄れますのでこのくらいでいいのかもしれません。物に阻ま れてプレイヤーキャラが見えなくなるなどといったこともほぼありません。
ステージは場面によって画面上の敵を一定数倒すと先に進めるような作りになっているのですが、敵を全部倒すとただ単に画面がスクロールするようになるの ではなく、敵を倒した時点で上空を旋回していたドラゴンが飛来して障害物を破壊してゆくなど、その場にいるものを利用した演出が随所になされています。ド ラゴンの例もそうなのですが、ただ飛んでいるだけでも結構な存在感を持っているものが、こういった具合に有機的に結合しつつステージを構成しているのはよ り雰囲気を盛り上げるのに貢献していますね。

*一度ステージが始まれば、途中の読み込みは一切ナシ*
ステージ開始時の読み込み以外、ステージ間では読み込みで止まることが一切ないので、非常にテンポ良く進めることができます。どれだけ場面が変わろうと も、どれだけ途中に音声付のイベントがカットインしてこようとも止まりません。また背景だけでも多くの物体が動いているのに、ほとんど処理落ちすることが ないのもテンポの良さに貢献しています。

*キャラカスタマイズも可能だが、いま一歩の感あり*

ステージをクリアすると、キャラクターの稼いだ経験値によって一覧から新しい技を覚えさせることが可能になり、また稼いだ金額によって装備も整えること ができます。どんな技を先に覚えさせるのか、あるいは武器と防具どちらを優先させるかなど、ある程度カスタマイズする楽しさがありますし、武器や防具など は画面上でもしっかり異なるものとして描かれるので、見栄えのよさを中心に揃えるのもアリです。
少し触れましたが、技に関してはエフェクトが乏しいこともあって新しい技を試す楽しみはそれほど大きいものではありません。多数の技が用意されているだ けに、このあたりがちょっと勿体無いかなと思えてしまいます。技も見てすぐ分かるくらい変化が欲しいですね。またこれらを選択する画面が、少々直感で操作 しにくいところも合わせて気になるところとして挙げておきます。せめて習得したときくらい、それっぽい効果音を入れてくれたら分かり易いのですが。

*字幕文字の小ささとイベントスキップなしが気になるところ*
ゲームを効果的に盛り上げる音楽や音声は非常に良い感じでまとまっていると思いましたが、字幕の文字の小ささが少々気になるところではあります。特に1 回目のプレイ時などは画面上部の操作方法表示などに気を取られていることが多いため、つい下部に表示される字幕を見落としてしまいがちです。キャラの会話 の中にヒントが隠されていたりすることもあるので、もう少し大きめのほうが親切かなとは思います。またコンティニュー時には直前のイベントから再開される のですが、このイベントをスキップできないのも面倒に感じてしまうところです。難易度イージーならそれでも何度か見るだけで済みますが、ノーマルやハード で繰り返しボス戦に挑むときなどにはイライラさせられそうです。

*まとめ*
アクションゲームとして考えると、それほど秀でた部分はないのかもしれません。ストーリーもステージも1本道ですし、流行のアイテム収集ややりこみ要素 もほとんどありません。もう少しだけ壮快なアクションで、かつ2周目3周目を許容する広がりのあるシステムを持っていたなら、相当に遊べるゲームになった のではないかなぁと思えるのが残念なところです。どのソフトでもボリューム感があればいいってもんでもないのですが、この世界をもっと堪能したいからこ そ、またそういった要素が技や武器・防具選択に見られるからこそ、このタイトルに関してはもう少しだけ欲しかったかなと思えます。
それでもクリアするまでグイグイと引っ張られるのは、それだけステージ構成や演出、画面の描きこみように魅力を感じるからだと思います。ボリューム的に は全10章で、クリアまで10時間はかからないかなといったところ。ありきたりな言い方になってしまうかもしれませんが、各ステージが映画『ロード・オ ブ・ザ・リング』のどこかで見たような舞台・雰囲気となっているため、ああいった世界観の中で冒険してみたいと思う人には向いているのではないでしょう か。あのモンスターのワラワラ感もしっかりと再現されています。ステージは変化に富んでいますし、クリア条件も各ステージで異なるものが用意されており、 また途中主要キャラ3人以外にも動かせる人(あるいは物)などが登場するなど、プレイヤーを飽きさせない工夫も各所になされています。ドラゴンやユアン ティの動きも、本物からモーションキャプチャーしたんじゃなかろうかという滑らかさです。
「惜しいところもある、しかし見所が勝っているので良し!」そんな感じです。

『DEMON STONE デーモンストーン』公式サイト

竜胆 / GameNews Watcher
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