| Killer7 |
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| 作者 竜胆 | |
| 2006/11/25 土曜日 17:19:27 JST | |
発売が延び延びになっていた『Killer7』がようやくリリース。7人の人格(というより別人と言っても良さそうだけど)を使い分け、ヘブンスマイルと いう自爆テロを起こす異形を始末してゆくアクション・アドベンチャー。個性あるグラフィックとこだわったデザインに、キレたストーリー。画面から受ける特 異な印象とは裏腹に、ゲーム自体は案外真っ当なアドベンチャー。プレイ時間10時間ほどでのインプレッションです。
*○ボタンで移動が独特だが、慣れると自然に感じる* まずは移動が○ボタン、分岐点での選択が方向キーという移動方法が変わってます。決められたレールの上を移動するか停止するかしか選択できないので、遊 園地などのアトラクション的な動きだなという印象を受けました(もっともこちらは一方通行ではなく、行ったり戻ったりできますが)。ただ特異だなと感じた のは最初だけで、慣れてしまえばごく自然に移動している自分がおりました。 移動途中でヘブンスマイル(敵)との戦闘があるため、「移動」→「406号室」といったコマンド選択的なシステムは採りにくいわけですし、だからといっ て全方向に移動できる仕組みも必要ないわけで、この移動方法なシンプルで無駄がないなと思えます。移動速度もそこそこ速めなので、スピーディに場所移動で きるのもストレスレスです、が、部屋や階層移動時の読み込み時間が…(後述)。 *個性的な7つの人格を切り替えて進む* ゲームは全く異なる特殊技能を持つ7つの人格を切り替えて(見かけから武器から全て変化するので、人格が変わるというよりもキャラ自体が変わるといったほうが近いのですが)、ヘブンスマイルという異形を抹殺しながら進みます。 7人もいるわりには各人格の個性付けがしっかりとなされており、初めて使用するキャラでも切り替えた直後に(まだ1歩も移動しない状態で)強烈な個性を 放ってきます。プレイヤーキャラを切り替えられるゲームはよくありますが、全く異なる雰囲気を持たせることは意外に難しいことなのだなと、それが出来てい る『Killer7』をプレイしてあらためて思わされました。 *見えない敵を視覚化して攻撃* 敵であるヘブンスマイルは、通常は目に見えない状態で襲ってくるという、少々懐かしの『ENEMY 0』を思い起こさせるような存在です。ただしこちらは近づいてくると笑い声が聞こえるため、これを確認してR1ボタンで武器を構え、L1ボタンで視覚化、 ×ボタンで補足して○ボタンで攻撃します。操作方法だけ文字で記述すると面倒な感じなのですが、最初に(独特の移動方法とともに)チュートリアルが用意さ れていますし、慣れるとどれだけ手際よく行えるか自体が楽しめるような作りになっているかなと思います。また各プレイヤーキャラごとに武器の威力や装填可 能弾数が違い、適時右スティックを弾くことでリロードする必要があります。 敵は体のどこかに腫瘍があり(これは選択した難易度にもよりますが、視覚化すれば画面上で確認できます)、これを狙うことで血液回収(経験値のようなも ので、各キャラクター、各パラメータに割り振ることでキャラを強化可能)を効率的に行えるようになるため、雑魚敵戦でも単純作業にならずに済んでいます。 敵の種類も多数用意されており、ジョギングのように「エッホ、エッホ」と駆け足で近づいてくる敵などは、触れると自爆する存在のヘブンスマイルだけにかな り恐ろしくも苦笑いしてしまいます。 *畳み掛けるデザイン* デザインの凝りようは半端ではなく、各章の幕間に表示されるちょっとした文字にさえかなり時間をかけたんだろうなと思わされるものになっています。グラ フィックも独特で味のあるものになっていますが、英語音声にあてられた字幕の内容やその表記方法にまで、ここまでこだわったゲームも珍しいですね。 反面そのデザイン性により、メニュー画面などは一瞥して何が表記されているか、何が可能なのかが把握しにくいものになっているように思います。メニュー 画面ではアイテム装備や薄い血液を利用した体力回復などが行えるのですが、説明書を読まないとなかなかわかりにくいのではないかなと。分かりにくいといえ ば、マップ画面は色々な情報を表示してくれるので利用価値は高いのですが、こちらは独特の移動方法からくる各部屋の繋がりの把握しづらさによって、実際の 部屋がマップのどの位置にあたるのかを理解するまでに時間がかかります。部屋の一枚絵を、小さくでもマップの部屋ごとに表示させてくれれば分かり易かった かな…。迷うのもゲームのうちかもしれませんが。 *見た目から受ける印象とは逆に、意外と普通なゲーム性* 物語はとりわけ開始直後が抽象的で分かりにくいものの、グラフィックや移動方法の特異さに比較するとゲーム自体は意外なほどに普通のADVという印象で す。例えば"炎の指輪"を入手して、それを使って燭台に火をつけることで扉が開くなど、現実的というよりはオーソドックスな謎解きADVゲームですね。物 語やグラフィックがかなりいっちゃってますので、ゲーム性まで特異なものにしてしまっては遊びづらくなってしまうかもしれませんが、プレイ前にはグラ フィックなどから相当に他のゲームとは異なる内容を期待してしまうだけに、もう少しだけ新しさを見せて欲しかったかなとも思えるところです。 *読み込みは頻繁* 各エリア、各階層を移動するごとに7~10秒ほどの読み込み時間が発生します。移動方法がスピーディであり、またヘブンスマイルとの戦闘も移動時から途 切れることなく展開するため、余計にこの読み込み時間の挿入が気になってしまいます。プレイしたのがPS2版であり、読み込み時間に関してはGC版は多少 短いようですので、両ハードとも所持している方はGC版を選択するのが良さそうです。この読み込み時間が仮に皆無なら、作品から受ける印象もかなり変わっ たものになるのではないかなぁと。次世代ハードで、読み込み無しバージョンを体験したいなと強く感じてしまいました。 *まとめ* 遊ぶ人は遊ぶし、遊ばない人は遊ばない、かなりはっきりと分かれそうな作品です。グラフィックなどで惹かれるものがあれば、きっとプレイしても裏切られ ることはないのでは。ストーリーは抽象的な部分が多いので、スッキリハッキリとした答えが出て終わる話が好みの人だとモヤモヤしてしまうかもしれません。 ヒントは色々と用意されていますが、ゲーム慣れしていない人だと、それが何を表しているのか結びつけるのが難しいのではないかなと思える部分もありまし た。 ゲームとして新しいというよりも、既存のゲーム文法を踏襲しつつも、そこに盛り込む要素に過剰なまでにこだわり熟成させた結果、新しい魅力を放つゲームになった、そんな作品だと思います。 『Killer7』公式サイト 竜胆 / GameNews Watcher |
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