| ファーレンハイト |
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| 作者 竜胆 | |
| 2006/11/26 日曜日 14:12:58 JST | |
2009 年のニューヨーク。街の食堂のトイレで、トランス状態に陥り殺人を犯してしまう主人公。「オレは今、何をしてしまった?何故こんなことに?」茫然自失の主 人公だが、たまたま食事を摂っていた警官が、まもなくこちらに近づいてくる!疑問を解消するにも、今はとにかく時間が必要だ。早く犯行の形跡を消して、こ の場を立ち去らなければ!そんなスリリングなシーンからスタートするアドベンチャー、『ファーレンハイト』(公式サイト)のインプレッション。 別の場所で同時進行中の出来事がリアルタイムで分かる画面分割 前述の警官が近づいてくるシーンでも、画面が分割されて実際に近づいてくる場面が映し出されます。このゲームを最も特徴付けているのは、まさにこの画面分割システムですね。シーズンごとに話題になっている、某海外ドラマで有名のアレに似たものです。 時間制限で何かを行うというシステムを採るゲームは多々ありますが、なぜ時間が限られているのか、状況が画面に映し出されるというのは、それだけで単なるタイムリミット制より数段上の緊迫感が出るものだなと驚かされました。 主人公は殺人事件の容疑者として、警察に追われる立場です。よって必然的に、警官が近づいてきて…というシーンの連続となり、そのたびごとに「やばい、パトカーが近づきつつある!」とか「もうドアのところまで来ちゃったの?」とか、スリルある状況を楽しめるわけです。 操作キャラは犯人と警察の両方 会話にも制限時間あり 最初のプレイヤーキャラは犯人側ですが、犯行現場からうまく逃げることができると、次は操作キャラが警察側に変わります。警察から逃げなければならない 犯人側の視点と、その犯人を追わなければならない警察側の視点を交互にプレイしていくことで、事件の全貌が分かっていくつくりになっています。 各会話は途中で2つから4つの選択肢が画面上部に表示される場合があり、これを一定時間(数秒)以内に選んで進めていくシステムです。サクラ大戦の会話 システムと類似していますが、『ファーレンハイト』ではそれほどの必要性は感じられませんでした。会話以外の探索時に時間制限を課せられることがあるわけ ですから、テンポとしては会話時にはじっくりと選択させるほうが動と静のバランスが良かったかなとも思えます。 ストーリーの分岐は最後だけ? 会話での選択は、例えば4つの選択肢が表示された場合、そのうち1回のプレイで選べるのは2つくらいなので、あとは聞けずじまいで先へ進んでしまいま す。会話の選択肢によってそのシーンでのやり取りに変化が出ますが、それが原因でストーリーが分岐していくということはないようです(場合によって、その 場で逮捕されてゲームオーバーというのはあります)。ストーリー分岐は、あくまで終盤の選択によるエンディングの分岐だけというスタイルです(おそら く)。 アクション要素は単純なので、アクション下手でも問題なし 敵や幻覚に追われるシーンなどでは、一定の操作を要求されることがあります。種類はおおまかに2つで、ひとつは画面上に表示される方向に瞬時にレバーを 倒すというもの。これは左スティックを上に、右スティックを右になど、左右のアナログスティックをどう倒すかの組み合わせになります。もうひとつはLRボ タンの交互連打。どこかから落ちそうになって、懸垂で上がる必要があるときなどに表示されます。一定時間にLRボタンを連打してメーターを規定値以上に上 げないと、失敗してライフが減ってしまいます。これらのアクションに関しては、ゲーム開始前にチュートリアルを選択することで、一通り操作方法を学べま す。 この2つの操作が、場面によっては怒涛のように組み合わされるわけです。しっかりアドベンチャーパートで色々な場所を調べておけば、ライフ回復アイテム が見つかって何度かの失敗は許してもらえるようになっています(あるいは難易度を下げることによって、レバーを倒す方向を間違えても目を瞑ってもらえ る)。なっていますが、瞬間入力を連続で行ったあとにLR連打!そして瞬間入力に戻ってさらにLR連打!というコンボで襲い掛かられると、かなり腕が疲労 してきます。何度かの繰り返しのあと、もうこれで凌げただろうと思ったら、もう一回危難が降りかかってLR連打!というシーンでは、「おいおい!まだある のかよ!」と腕をヒクヒクさせながら笑ってしまうほどです。 オートセーブでやり直しは簡単 各シーンごとに、画面上部にオートセーブマークが点滅して自動的にセーブされる作りになっています。このゲーム、PS2本体の型番によってはクリアまで に複数回フリーズしてしまうこともあるようなのですが(実際当方も5~6回フリーズしています)、このオートセーブと、それからチャプターごとに細かくプ レイ開始地点を選択できるシステムが採られていることによって、それほど問題なく最後まで進めることができました。まぁ怒涛のアクションをなんとか切り抜 けたあとで、フリーズという展開だったら少し萎えそうですが。 各登場人物の会話が自然で魅力的 犯人と警察のやり取りという緊迫した場面以外でも、犯人の仕事場での仲間との会話や、警官と恋人の朝のやりとりなど、日常的な光景が描かれるシーンが挿 入され、それぞれの立場や生活スタイルが明らかになっていきます。これがゲームゲームしていない自然な会話をするので、ゲームの流れがとても良いものに なっているなと感じました。どのキャラクターにも愛着が湧いてきますし、そういったやり取りを経ているからこそ、その後の会話での選択肢でも悩んでしまっ たりと感情移入することができます。とてもスムーズに展開していくので(後半の一部展開を除く)、ゲームのやめどきは展開がひと段落ついたときではなく て、フリーズしたときや腕が疲れたときになってました。 画面の演出や音楽、そしてシンプルなゲーム性で引っ張られる 音楽はハリウッド大作的な盛り上げ要素の強いもので、序盤から煽ってきます。システム的にはとてもシンプルな作りなのですが、だからこそ煩わしいことが 少なくてストーリー自体を楽しむことができます。ゲーム内で探せるボーナスポイントによって、タイトル画面からBGMや動画などを購入できるおまけもつい ていて、登場人物による変なダンスを鑑賞できたりも。 また犯人側主人公の幼少時代では、敵視界に入らないように目的地まで進むというメタルギアな要素も入ってます。それほど難しい内容ではありませんが、プレイヤーによってはルート発見に手間取ってしまい、ゲームの流れが分断されたと感じてしまうかもしれません。 問題点としては、チャプターによってはどういう行動をとれば先へ進めるのかが分かりづらいことや、主人公のパラメータによってだと思いますが入力を失敗 しなければ先へ進めない場所なども一部存在すること。また冒頭の殺人シーンが開始直後にもかかわらず印象的であり、また主人公とプレイヤーのシンクロ度が 最も高いときでもあるので、あとの展開がそれと対比して多少見劣りしてしまうこと。ちょっと「うへぇ!?」な展開も待っていること。そしてフリーズが起こ る可能性があるということです。 そういった問題点があるにはありますが、当方は後半の展開を含めて、かなり楽しむことができました。今後のアドベンチャーの、進む方向のひとつの雛形にな りそうな気もします。こういったシステムで、『ボーン・コレクター』(映画版じゃなくて、J.ディーヴァーの原作のほう。)のようなミステリを遊んだら、 相当にハラハラ感が楽しめそうです。今年は例年よりも寒い冬なので、今なら『ファーレンハイト』内の"厳寒"を多少なりとも実感しつつ遊べるんじゃないで しょうか。竜胆 / GameNews Watcher |
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| 最終更新日 ( 2006/11/26 日曜日 14:23:17 JST ) |
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