| ファイナルファンタジーXII |
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| 作者 奇天 | |
| 2006/11/27 月曜日 11:00:09 JST | |
![]() 待望の大作RPG。これを二つの側面から印象を述べてみたい。一つは、松野泰己氏とFFのコラボレート具合。もう一つは、XIの続編としてのプレイ感覚である。 松野泰己氏は、クエスト時代に『伝説のオウガバトル』『タクティクス・オウガ』という今も支持される SLG・SRPGを製作し、スクウェアに移ってからは『ファイナルファンタジータクティクス(FFT)』『ベイグラント・ストーリー』を世に出した。 「XII」では当初プロデューサーとして指揮を取りながら体調不良を理由に降板、原案/シナリオプロット/監修という立場としてこの作品に携わることと なった。 ストーリー性の高さもさることながら、世界観やキャラクターのみならず描写の細部にわたる渋いセンスは、ゲーム業界でもかなり独特な存在だ。それが派手なイメージが売りのFFとどうマッチングするか非常に興味深い点だった。 ☆果たしてこれは「FF」なのか? 序盤(現在空中都市ビュエルバ)までプレイして、FFっぽさよりも明らかに松野節が先行している。オープニングの音楽は今からFFをプレイするんだ!という盛り上がりだったが、いざ始めてみると重いドラマがいきなり展開していく。 ゲームの主人公は17歳の少年ヴァンであるが、彼は何も知らないコドモとして描かれている。序盤の中心パーティは彼に加えて、空賊バルフレア、その相棒フ ラン、元将軍バッシュの三人の大人だ。松野氏はこの業界では数少ない大人のキャラクターを(シナリオ的に)描ける人物だが、それが非常に前面に出ている。 これによりヴァンの未熟さが鮮明になっている。また声の担当がプロでないこともそれを一層際立たせている。(ただし、ヴァンの成長に応じて声も成長するかは不安要素だが) キャラクター同様に松野節を強く感じたのが、序盤のメインとなる戦闘フィールドが地下だったこと。もちろん冒険の舞台がダンジョンというのはありがちだが、フィールドの感覚が非常に『ベイグラント・ストーリー』を思わせるものだった。 地下水路や鉱山というじめじめした場所で延々と戦闘しなければならないという点は気の滅入る作業にも感じられる。少なくともこれまでのところFFらしい明るさとは無縁だ。 それでもプレイヤーを惹き付けているのは、キャラクターやシナリオの魅力というこれまた松野氏の特色の部分だから、結局のところここまでプレイした中身は FFというより松野ゲームと言うべきものである。その是非はともかく、万人受けはしないだろうという印象は受けた。もちろん、それがこのゲームの魅力に なってくるだろうが(好き嫌いがはっきり分かれるだろうと思われる)。 ☆「XI」から「XII」へ進化しているのか? 現時点では、正直、期待していたほどシステム面での面白さは感じない。戦闘システムに関して、よく似てはいるがXIの方が上だと思う。 これは単純にひとつの戦闘にかける時間の問題でもある。XIの戦闘は1戦にかなり時間を要する。メリポ稼ぎなどを除いて、XIでは1匹倒すのに1分以上か かるのが当たり前なのに対し、XIIではさくさく敵を倒す。その分、戦術性や戦闘の機微が感じられず、淡白なものとなった。ボス戦などでもある程度力押し で通用するし、なによりタイミングを計って戦うという要素が皆無だ。 新要素のうち「ライセンス」はXの「スフィア盤」とよく似ているのでさほど新鮮味を感じない。対して、「ガンビット」はまだ十分使いこなせている訳でない ので評価は難しいが、かなり可能性を秘めたシステムだと思う。簡単に言えば、自分でAIを組み込む作業なので、もっと序盤からいろいろ組めるようにした り、もう少し細かな説明が欲しいとは感じられたが。 敵によってガンビットの組み方を変えたりするのが良さそうなのだが、記憶させたりできないのでそこは不便そう。XIのマクロパレットのように各キャラクターごとに何種類かセットできるようにしてあればよかったのにと思う。 ゲーム開始当初3D酔いしそうな感じだったが、なんとか慣れた。XIと比べてフィールドが非常に狭いので、ゴチャついてる印象は強い。特にフィールドの狭 さは残念に思った。フィールド上に敵がいるのに、それを避けながら進むといった遊び方もできにくいし、XIの良さを引き継げなかったのが非常に惜しまれ る。 XIIをプレイしながら感じたことのひとつに、オフラインXIの可能性がある。世界がそこにある、という面白さは決してオンラインでしか楽しめないという ものではない。時間のかかる要素をすべて簡略化し、仲間をガンビットで組み立てて、ヴァナ・ディールの世界をオフラインに再現してみせて欲しいなとXII のプレイによってかえって思わされた。 ☆XIIのオススメ度 批判的なコメントも少なくなかったが、それは期待の大きさの裏返し。非常に魅力的な物語が紡がれそうな予感があるし、システム面も手間もそんなに掛から ず、戦闘はかなり楽だし、さくさく進めようと思えばできそうな感じ。もちろん「モブ」(賞金稼ぎ)などのやり込み要素もあって、様々な工夫は感じられる。 もちろん好みは分かれそうな作品ではあるが、プレイする価値のあるゲームになっているとは思う。 追記: このゲームに限らず、3Dフィールドのゲームではオートラン欲しいねぇ(笑)。まあFFXIに身も心も毒されているせいなのだろうけど、あれはあると便利。 |
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